マウスピース矯正
マウスピース矯正とは
透明な樹脂製のマウスピースを用いて歯をならべていく治療方法です。マウスピース矯正と聞くと最新の治療方法と思われがちですが、実は20世紀初頭にはすでに開発されていた歴史のある治療方法になります。以前は簡単な歯の移動しかできなかったのですが、近年の技術の進歩によって正確な歯の移動を行うことが可能になり、今では多くの人に認知されたすぐれた治療方法となっています。
あなたに最適なマウスピース矯正の治療計画を提供します
マウスピース矯正の普及によって、矯正治療を行う歯科医院が増えています
マウスピース型矯正装置は、近年一番の変化を遂げている矯正装置です。デジタル技術の進化にともない、これまで矯正治療を行なっていなかった歯科医院でも簡単に導入して、矯正治療ができるようになりました。
マウスピース矯正を成功させるためには、適切な治療計画の修正が必要です
企業により提供されるマウスピース型矯正装置の場合、自動的に治療計画が作成されますので、どこの歯科医院で治療を受けても結果は同じであると思われがちです。
しかし、実際には、企業の提供する治療計画も人工知能などを用いてすべて自動的に作成されるわけではなく、技術者によって作成されています。
したがって、当院では、企業により提供された治療計画をそのまま使うことはありません。
必ず、矯正歯科医が責任を持って、一人一人の患者様とってどのような治療が望ましいかを考えながら、治療計画の作成や修正を行なっていきます。
企業により提供された治療計画
矯正歯科医により修正された治療計画
こんな方におすすめ
- 目立たない装置で歯ならびを治したい方
- 治療中もしっかりと歯磨きをしたい方
- 金属アレルギーが心配な方
マウスピース矯正の特徴
装置が目立ちません。
透明な樹脂製のマウスピースを用いて歯をならべるため、装置がついた状態で口を開けたり笑ったりしても目立ちません。抜歯症例などで複雑な歯の移動を行う場合は一部に金属の装置を装着する場合もありますが、それほど目立つものではありません。
装置が外せるので、歯磨きがしやすくなります。
マウスピース矯正では自分で装置が付け外しできるので、しっかりと歯磨きをすることができます。
金属を使用せずに治療を行うことができます。
マウスピース矯正では、歯の表からの矯正とは異なり、簡単な症例であればワイヤーなどの金属を使用せずに治療を行うことができるため、金属アレルギーの方は安心して治療を受けることができます。ただし、抜歯症例などで複雑な歯の移動を行う場合は、金属の装置を併用しなければならない場合もあります。
マウスピース矯正の注意事項
治療方法が十分に確立されていません。
マウスピース矯正が本格的な歯の移動に用いられるようになったのは、ごく最近のことです。そのため、日本の大学の歯学部などでは、まだマウスピース矯正の教育体制が十分にできていません。また、教科書のような信頼できる成書も多くありません。そのため、まだ画一的な治療方法というものは確立されていませんが、今最も進化している治療方法でもあります。
患者様の協力が必要です。
マウスピース矯正では自分で装置の付け外しできるので、決められた装置の使用をご自身で管理して行っていただく必要があります。マウスピース矯正を成功させるためには、患者様の協力が必要不可欠です。
マウスピース矯正で使用する装置(方法)の紹介
- マウスピース型矯正装置
マウスピース矯正の治療の目安(税込)
910,800円(12回来院)
マウスピース矯正の治療期間と通院回数の目安
- 治療期間:2〜3年
- 通院回数:12〜18回
マウスピース矯正の治療例
マウスピース矯正のよくある質問
マウスピース矯正で、本当に抜歯の治療は可能なのでしょうか?
マウスピース型矯正装置を用いて、下の前歯1本(下顎右側側切歯)を抜いて治療を行った例が、2002年の論文で発表されています(Miller RJ, et al, 2002)。また、マウスピース型矯正装置を用いて、小臼歯4本(上下顎両側第一小臼歯)を抜いて治療を行った例が、2006年の論文で発表されています(Womack WR, 2006)。このように、マウスピース矯正による抜歯の治療は、すでに20年くらい前から行われています。ただし、難しい治療にはなるので、慎重に行う必要があります。
当院のマウスピース矯正へのこだわり
患者様に最適な治療計画を作成します
マウスピース型矯正装置は、近年一番の変化を遂げている矯正装置です。デジタル技術の進化にともない、これまで矯正治療を行なっていなかった歯科医院でも簡単に導入して、矯正治療ができるようになりました。
企業が提供するマウスピース型矯正装置の場合、治療計画が自動的に作成されますので、どこの歯科医院で治療を受けても結果は同じであると思われがちです。
しかし、実際にさまざまな医院で行った治療の結果を調べてみると、マウスピース型矯正装置の治療で計画通りに動いた歯は、たったの50%しかなかったということが報告されています(Haouili N, et al., 2020)。
このことから分かるように、全ての歯を治療計画の通りに動かすためには、自動的に作成された治療計画をそのまま使うのではなく、われわれ歯科医師がそれぞれの患者様に対して最適な治療計画に仕上げることが大切です。
当院では、マウスピース矯正を希望される患者様ひとりひとりに合わせた治療計画を作成しています。単純な歯列の拡大による歯の排列だけでなく、難しい大臼歯の遠心移動や抜歯症例に対しても、できる限り対応するように努力しています。
非抜歯・大臼歯遠心移動症例
抜歯症例
ルーペ(拡大鏡)を使用します
マウスピース矯正において、歯を治療計画の通りに動かすためには、どのようなアタッチメントをつけるのかという設計だけではなく、いかに計画通りのアタッチメントを歯に装着するかということが大切になります。
アタッチメントをただ手順通りに歯に接着するだけでは、周囲にプラスチックのバリが残ってしまい、装置と歯の適合が悪くなって、歯が計画通り動かない原因になります。当院では、このバリを正確に取り除くために、写真のようなルーペ(拡大鏡)を使用しています。ルーペを用いることによって、アタッチメントの形を正確に整え、歯を計画通りに移動させることが可能になります。
医薬品医療機器等法上の承認を得ていない医薬品、医療機器等を用いた治療に関する情報提供について
当院におけるマウスピース型矯正装置(インビザライン)を用いた治療は、わが国の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下「医薬品医療機器等法」という。)において、承認等されていない医薬品・医療機器、あるいは承認等された効能・効果又は用法・用量が異なる医薬品・医療機器(以下「未承認医薬品等」という。)を用いた治療に該当します。従いまして、本ウェブサイト上でマウスピース型矯正装置(インビザライン)に関する情報提供を行うためには医療広告ガイドラインに記載された限定解除の要件を満たす必要がありますので、その内容について以下に記します。
未承認医薬品等であることの明示
マウスピース型矯正装置(インビザライン)は医薬品医療機器等法(薬機法)の承認を受けていない未承認医薬品等です。
入手経路等の明示
マウスピース型矯正装置(インビザライン)は米国アライン・テクノロジー社(Align Technology, Inc.)の製品であり、インビザライン・ジャパン株式会社(Invisalign Japan, Inc.)を介して入手しています。
国内の承認医薬品等の有無の明示
国内にもマウスピース型矯正装置として医薬品医療機器等法(薬機法)の承認を受けているものは複数存在します。
諸外国における安全性等に係る情報の明示
マウスピース型矯正装置(インビザライン)は1998年にFDA(米国食品医薬品局)により医療機器として認証を受け、2000年に欧州連合CEマークを取得しています。現在、一般的な矯正歯科治療にともなうリスクや副作用以外で、マウスピース型矯正装置(インビザライン)に特有のリスクや副作用に関する報告はありませんが、今後重大なリスクや副作用が報告される可能性があります。
医薬品副作用被害救済制度の対象外であることの明示
マウスピース型矯正装置(インビザライン)は完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、承認薬品を対象とする医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
※当該未承認医薬品・医療機器を用いた治療の広告に対する注意事項の情報の正確性について、本ウェブサイトの関係者は一切責任を負いません。
参考文献
- Miller RJ, Duong TT, Derakhshan M. Lower incisor extraction treatment with the Invisalign system. J Clin Orthod. 2002 Feb;36(2):95-102.
- Womack WR. Four-premolar extraction treatment with Invisalign. J Clin Orthod. 2006 Aug;40(8):493-500.
- Haouili N, Kravitz ND, Vaid NR, Ferguson DJ, Makki L. Has Invisalign improved? A prospective follow-up study on the efficacy of tooth movement with Invisalign. Am J Orthod Dentofacial Orthop. 2020 Sep;158(3):420-425.