鹿児島市天文館/矯正治療専門歯科

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指定⾃⽴⽀援医療機関(育成医療・更⽣医療)
⻭科矯正診断・顎口腔機能診断施設

「叢生(そうせい)」とは、奥歯や前歯の前後的な位置に問題はないが、歯がデコボコに並んでいるかみ合わせのことです。専門的には、Angle I級不正咬合に分類されます。罹患率は約60%です。

子供の叢生の治療について

子供の場合は体の成長が利用できるので、デコボコしている歯ならびをなおすためには、成長を利用して歯列をひろげ、歯のはえるすき間をつくっていきます。この時に気をつけなければならないことは、ひろげる方向が「前後方向」と「水平方向」の二種類あることです。治療前に、どちらの方向へひろげるべきかを調べてから、治療を行うことが大切になります。

使用する装置・治療方法

前後方向の拡大:ヘッドギア、リップバンパー、など。
水平方向の拡大:床拡大装置、など。

また、むし歯などが原因で乳歯が早期に抜けてしまうと、隣の歯が動いて永久歯がはえるすき間が小さくなってしまいます。この場合は、永久歯がはえるすき間がなくならないように、装置を使ってすき間を維持します。

使用する装置・治療方法

舌側弧線装置(リンガルアーチ)、など。

歯ならびのデコボコが軽度であれば、歯列をひろげながら、歯ならびも同時に整える治療を行います。

使用する装置・治療方法

マウスピース型矯正装置、など。

叢生の治療は子供のうちにしたほうがいいのか?

デコボコしている歯ならびに対して、子供のうちに治療をしたほうが効果的なのか、という問題については、2002年から2021年にかけて 「Orthodontic treatment for crowded teeth in children.」という論文が出されています

この論文では、過去に行われたさまざまな研究を調べた結果、子供のうちに歯列をひろげることで、デコボコしている歯ならびを改善することができる、と結論づけています。ただし、まだ信頼できる研究の数が少ないので、将来的にこの結論は変わるかもしれない、とも述べられています。今のところは、子供のうちに治療を行なうことで、デコボコしている歯ならびを改善することができると考えていいと思います。

大人の叢生の治療について

大人の場合は、子供と違って体の成長が期待できないので、別の方法で歯を並べるすき間をつくっていきます。

ひとつの方法としては、歯を抜いて歯を並べるすき間をつくっていきます。もっとも一般的に行われる方法で、治療方法も確立されているため、確実になおすことができます。この方法の欠点は、健全な歯を抜かなければならないことや、マウスピース型矯正装置で治療を行う場合は、治療が難しくなってしまうことなどが挙げられます。

もうひとつの方法としては、歯を抜かずに歯列をひろげて歯を並べるすき間をつくっていきます。ただし、成長が期待できない大人の場合は、歯列をひろげるために手術を用いたり、歯科矯正用アンカースクリューを用いたりする必要があります。また、歯列をひろげるかわりに、少しずつ歯を削ってすき間をつくる方法もあります。

使用する装置・治療方法

表からの白い装置(マルチブラケット装置)、マウスピース型矯正装置、など。

参考文献
1. Contemporary Orthodontics 6th Edition. William R. Proffit, Henry W. Fields, Brent Larson, David M. Sarver. Elsevier.
2. Turner S, Harrison JE, Sharif FN, Owens D, Millett DT. Orthodontic treatment for crowded teeth in children. Cochrane Database Syst Rev. 2021 Dec 31;12(12):CD003453.