矯正歯科治療で歯を抜く・抜かないはどうやって決めているの?-その2-

矯正歯科治療で歯を抜く・抜かないはどうやって決めているの?-その2-

前回の続きになりますが、我々が歯を抜く・抜かないを決めるときに用いる1つの指標を紹介します。

それは、「歯の重なりの量」です。

専門用語では「arch length discrepancy」と呼ばれています。

非抜歯か抜歯かの目安は以下の通りになります。

歯の重なりが4ミリより少ない:非抜歯

歯の重なりが5ミリから9ミリ:非抜歯または抜歯

歯の重なりが10ミリより大きい:抜歯

上記の内容は、歯科矯正学の成書である「Contemporary Orthodontics 6th Edition. William R. Proffit, Henry W. Fields, Brent Larson, David M. Sarver. Elsevier.」に記載されていますので、興味のある方は参考にしてください。

また、当院のwebページにある「治療・相談事例」の「事例5」に非抜歯の症例を載せていますので、歯を抜かずに治療を行なった例を知りたい方は、こちらもあわせてご覧ください。

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